openpageの会社・事業概要およびカスタマーサクセスについて
本日はお時間をいただき誠にありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
まずは御社の事業について読者の皆さんにお伝えできればと思います。
はい。弊社は主にカスタマーサクセスという領域の製品を扱っています。
そもそも「カスタマーサクセスとは何か?」ということですが、主にBtoBの取引をする上で購入後の売上をいかに拡大させていくかという仕事です。例えばSaaSであれば、利用開始後、うまくいけば継続的に使っていただき、更にうまくいけば、契約が大きくなり、ファンになっていただく。そうした契約後のカスタマージャーニーに合わせて、契約後最初に初期セットアップのサポートをしたり、継続的に使い続けていただくにあたってのコンサルティングやトレーニング、また他の製品をお薦めするポストセールスをかけたりします。そういった営みをカスタマーサクセスと考えております。
企業のマーケティング活動とは違いますよね?
カスタマーサクセス時代の購入傾向においては、ベンダーのマーケティング活動やベンダーが用意した事例、ベンダーのセールスマンなど、軒並み信用できないといわれています。一方、実際にプロダクトを使ったデモやユーザーの評判、あとは他の人に紹介してもらった、実際利用した人の話を聞いたなどのほうが信用できるとの調査が出ています。
これはつまり企業活動する上で、「カスタマーサクセスが非常に重要になってくる」という現れだと思っています。一生懸命宣伝でうまくいっても、結局は自分で試してみたほうがいいとか、周りも良かったと言ったからなど、そういう時代にどんどんなっていくのかなと。あらゆる企業でカスタマーサクセス活動はマーケティングよりもちょっとずつ重要度が増す時代になってきている印象です。
まさしく今回のインタビューがそうですよね!Widge Plusを実際にご利用いただいた企業様としてレビューをいただくという(笑)。
確かにそうですよね(笑)。うまくいっている人の話の方が、ベンダー側が良いですよというよりも信用ができるんですよね。
御社はその「カスタマーサクセス領域」においてどのような事業を行っていらっしゃるのでしょうか。
基本は「カスタマーサクセスのサイト構築のツール」を提供しています。ヘルプサイトは問い合わせに回答する為のサイトなので、分からないこと、負を潰す為のサイトとしての役割を果たしていたと思いますが、カスタマーサクセスの観点となるともう一歩踏み込まないといけません。
最初の契約直後から利用開始、そこから継続的に製品を利用していただき、契約拡大していくという流れでいくと、オンボーディング・アダプション・エクスパンションのそれぞれのフェーズに分かれます。
オンボーディングでは製品の特徴、セットアップ方法、導入の仕方、具体的な操作方法を説明する必要があります。その後のアダプションフェーズでは、継続的に使い続けていただく為の基本的な機能、操作方法、成功ノウハウ、お薦めの設定などの情報が必要です。加えて、エクスパンションのステージとなると、実は他にこんな製品がありますとか、オプションも用意していますといったことを伝えなければなりません。「カスタマーサクセス」が生まれたのがここ最近なので、今までこれらを伝えるサイトはまだまだありませんでした。
そこで弊社では、「契約後の実際のお客さまの製品体験を良くするための情報発信を行うことに特化したカスタマーサクセス専用のサイト構築システム」を提供させていただいております。カテゴリー設計も先ほど紹介した内容に対応していて、例えば「はじめての方へ」のカテゴリーのところでオンボーディングの初期設定の案内をして、「インタビュー」では他の企業さまの成功している事例を入れ込む、「操作マニュアル」「成功のノウハウ」「Tips資料」を情報サイトとして載せる、資料を掲載するなどです。なるべくお客さまが製品の利用体系を最大化して、一番製品のポテンシャルを発揮できている状態にもっていく為の「WEBサイト構築システム」というのがオープンページになります。
詳細にご説明いただきありがとうございました。そもそも藤島さんが創業されたきっかけについても教えてください。
前職はHRTech企業でカスタマーサクセスの仕事をしていました。2016年頃、当時の日本でカスタマーサクセスといえばまだまだでしたが、米国ではSaaSが盛り上がっていたこともあり、カスタマーセクセスの仕事も盛り上がっていたんです。日本でも上場しているSaaS企業がカスタマーサクセス職の採用をし始めているような印象もあり、これから日本でも同じことが起こるなということが目に見えていました。今後トレンドになる新しい職業の誕生だなと強く感じたんですよね。
なるほど。まさしくそうした時代が到来しているようにお見受けします。
SaaSは、基本的にBtoBで、仕事を助けるための製品ですよね。「カスタマーサクセスを助ける製品」は、そもそもカスタマーサクセスの仕事がこれから生まれてくることから、まだ世の中に無いか、あってもそこまで多くないだろうと考えたんです。ありがたいことに自分自身が早くにカスタマーサクセスの業務を体験してわかっていたので、誰よりも熟知した状態で立ち上げたいなと思ったのがきっかけでした。
ありがとうございます。ちなみにもともと盛り上がっていた米国をはじめとする海外のカスタマーサクセスは現在さらに日本よりも先をいっている感じなのでしょうか。
そうです、もっと先にいっています。それこそ専門的な用語でいえば、NDR、NRRという新しい指標があるんですが、まだ日本ではそれ何?となるような状況だと思います。
詳しく教えていただけますか。
海外では、例えばSaaSで資金調達するというと、必ずNDRとNRRも聞かれます。IR資料に載るくらいの指標です。例えば、昨年獲得した顧客の今年の契約拡大の状況をパーセンテージで表すものなのですが、海外だと従量課金の設定や、製品を複数のポートフォリオでもつことを戦略的にやっていて、チャーンレートだけではなく、総合的な売り上げを出すために戦略的な事業展開を行っています。新規で獲得するよりも、既存顧客のスケールがどれだけできているのかが非常に重要になっていて、カスタマーサクセスの役割がより重要になってきています。
日本はまだそこまでいっていないのですね。
まだ全然そこまでの話は入ってこないですね。LTVが大事というくらいで、重要だから絶対にIRに入れるなどといったレベル感にはまだまだなっていません。むこうからこちらに潮流が流れてきて、日本もあと3~5年くらいで、新規取引の伸びだけでなくて、既存顧客からの伸びを重要視する時代がくるでしょう。
日本のSaaS企業だと、チャーンレートや、いかに解約させないかが重要だというお話を聞くことが多い印象です。そこからアップセル・クロスセルを狙っていくという話はまだごく僅かしか聞かないような気がしますが、そういう流れが日本にもやってくるのですね。
既に日本でも先端的なSaaS企業はキャッチアップしています。ちゃんとシナジーがある製品を、今の顧客を捉えながらうまくクロスセリングできるような製品を、新規事業やM&Aで作っていく。一獲得顧客あたりの売上をどれだけ最大化できるかという戦略に少しずつ移ってきています。
御社のミッションやビジョンはどうやって定めていらっしゃるのでしょうか。
ベンチャー企業はフェーズによって1~3年程度でコロコロ変わると思いますし、カスタマーサクセスも結構変わっていくので、あまりかちっと定めることはしていません。
現状では、国内のSaaSベンダーが、米国のようなより先駆的なカスタマーサクセスができるようにというのは常々思っています。一方で実はSaaS以外の企業でも、カスタマーサクセスは非常にニーズがあります。例えば、製造業のような業態で感度の高い会社はBtoBマーケティングの取り組みの次にカスタマーサクセスをどうするか模索されています。先ほどお話したNRRといった指標であれば、SaaSではなくても指標としての考え方は成り立つものです。ですから、カスタマーサクセスももっともっと他の企業でも当たり前に取り入れられ、部門や人材配置などでも用いられるような形にもっていくことを中規模のビジョンとして考えています。
ありがとうございます。変化が激しい領域なので、それに合わせて御社も変化されていらっしゃる、ということなのですね。
はい。直近だとコロナによるリモートワークはカスタマーサクセスの業務にも非常に関係しています。いろんな記事でも書かれていますが、例えばアメリカではサービスの提供方法自体がデジタルに変わってきていて、カスタマーサクセスの方法自体もデジタル化に対応しなければいけなくなっているという話題が出ています。日本だとまだそこまでいっていませんが、アメリカでは転職するときに「御社はどういったカスタマーサクセスのITツールを使われているんですか?デジタル的な施策をされているんですか?」という質問が出るくらいになってきているようです。すごく変化を感じますね。
アメリカと日本とでみると、そこまで大きなギャップがあるのですね。そもそも現在の日本の状況を見たとき、カスタマーサクセスのカルチャーそのものをまだまだ醸成させなければいけないのか、少しずつ取り入れられて変化してきているのか、そのあたりはどのように感じていらっしゃいますか。
先ほどもお話したように少なくともSaaS系企業はしっかりキャッチアップされているとお見受けしましたが、一方でSaaSではない企業は、これから情報収集、キャッチアップされるような段階です。
時代背景的に新しく生まれてきた職業で、例えばBtoBマーケティングやインサイドセールスもアメリカの方が早かったのですが、向こうのノウハウが当たり前のように日本でも使われてきているのを見ていると、カスタマーサクセスも同様にキャッチアップするのは時間の問題です。我々もカスタマーサクセスを発展させるためのカルチャーの醸成は頑張るものの、恐らく私たちの活動に関わらずトレンドとなってくるのではないかと考えています。
私自身はSNSを通じてカスタマーサクセスの情報発信をしているのですが、カスタマーサクセスはわりとわかりやすい概念なので、様々な業種で受け入れやすいものです。既に感度の高いビジネスマンはカスタマーサクセスの知見を身につけ、対応しなければいけないという認識をお持ちでキャッチアップされている方も多くなってきている印象です。
openpageの組織について
藤島さんとしては御社が今どういったフェーズにあると考えていらっしゃいますか。
実証段階といわれているプレシリーズAは終わったといえるような状況にきていて、次はシリーズAの調達です。そこに向けてより製品検証を進めていくといった状態ですね。今年は特に営業、マーケティングを積極的に頑張っていきたいなと思っております。
我々がコーポレート組織に特化したサービスを提供していることもあり是非お伺いしたいのですが、御社の現在のコーポレート組織はどのようになっているのでしょうか。
正社員はいませんが、業務委託の方が4名ほどいます。
それぞれどのような役割を担っていらっしゃるのですか?
みなさん財務系の方です。
財務系で4名ですか?!多いですね。
そうですね。普通はこんなにいないでしょうね(笑)。各々の専門領域が違って、銀行、VC出身者、CFO経験者やM&A経験がある等の方々です。
例えば、SaaS系の財務モデルは組み立てる為には業務知見が必要なのですが、銀行出身の方は財務モデルを組み立てるのが非常に得意なので、SaaSのビジネスファネルやSaaSのKPI指標まわりなどをお任せしています。他には経営企画的な動き方をしていただいていて、SaaSなのでチャーンレート、MRR、CACなどの数値指標を更新していきながら事業計画の乖離を毎月見てもらっています。もう一人は御社からのHさんと同じくCFO経験者ですが、守りの領域が得意で問題解決に強みがある方なので、労務まわりや資金調達する上での契約系でリスクが無いかなど、困った時に相談しています。Hさんは、どちらかと言うと攻めるタイプなので、全体をリードしていただき、ファイナンスの全体戦略策定にあたって、良いパートナーとして一緒にやらせていただいています。
藤島さんから見て業務委託の方を受け入れすることに抵抗感はなかったのでしょうか。
弊社は結構特殊で、全体でも業務委託比率が正社員比率よりも高いんですよ。
どのくらいの割合なのでしょうか。
9割が業務委託です。逆に正社員比率をもっと増やした方がいいんじゃないのと言われているくらいです。そこは増やそうかなと思っているのですが。今時に言うと、ジョブ型採用を戦略的にしている面もあり、本当に会社の中の必要な業務だけ依頼していて、よくわからない総合職みたいな人がいない状態にしています。
藤島さんは創業当時からジョブ型で組織を作っていこうというお考えがあったのですか。
はい。そうしないと、その人の専門性をよくわからない人が評価するような状態になってしまうので…。ジョブ型で、専門性のある人をちゃんと評価して、活かしてあげるような雇用の仕方をやってみたい想いが元々あったんですよね。
そこを正社員ではなく業務委託にしているのはコストの面からでしょうか。
そうですね。あとは正社員の仕事に就く方のほうがそういった働き方(ジョブ型)を望んでいない傾向があり、業務委託をする人は自分の専門性を売ろうとする気持ちが強いんじゃないでしょうか。
コーポレート領域は、財務や法務のように専門性があるので特にそうだと思うんですけど、御社では今後もそういったジョブ型での採用をお考えなのでしょうか。
一つの職種でも強い・弱い分野があって、例えばHR分野でも、エンジニア採用に強い人、採用広報に強い人、人事制度の設計に強い人、OKRを作るのが強い人とか色々あると思います。その会社の必要なフェーズによって、そういった人をどのように組み立てるのか。会社として、仕事の仕方、施策のトレンドを考えた時に、その時最適な人材にやってもらうのが一番良い気がしています。
よくある話で、スタートアップの場合、「コーポレート全般で幅広く動ける人を探したい」といったご依頼もあるのですが、先ほどからお話いただいているように専門性がある領域だと思うので、バランスが難しいなと感じます。そのあたり藤島さんはどう思われますか。
そういう方もすごく重要で、いないと会社はまわっていかないと思います。私はマネジメントスタイルとして、トップダウンでマネジメントするよりは、その人の専門性を引き出してあげるようなコーチング的なものを好んでいるのですが、一人一人の能力や個性を考えて仕事を差配できるような人がコーポレートも含めた各領域でいたら良いなと考えています。
御社には今そういった全般を見られる方はいらっしゃるのでしょうか。
営業マーケティング、開発にいます。アーリーフェーズなのでコーポレート側にはまだいません。
コーポレート側は専門性が高い方を中心にしばらくはまわしていくようなイメージですか。
シリーズA、シリーズBはそうなるイメージでしょうか。現状うまく分担できていると思います。Bになるともう少しコーポレートセクションの正社員比率を増やすことになるでしょうけどね。
スタートアップだと広く浅くできる人を求めがちで、たとえC職でも実際はうまくいっていないという話はよく聞くのですが、御社のように業務委託ですがきちんと分担されてそれぞれのスペシャリティを発揮されているのは正直珍しいなと感じています。すごく新鮮です。
私がたまたま人材業界出身だったこともあって、人の仕事のキャパシティにおいて、この程度の要件であれば、採用に現実味がある、無いというのを分かっていることが大きいかもしれません。あれもこれもできる人が欲しい、でもこんな人いないという話は結構あるじゃないですか。
採用あるあるですね(笑)。
すべての要件を完全に満たし、あらゆる仕事を全部出来る人はいませんよね。いるかもしれないですけど高給取りになってしまいます。しかし、依頼するべき業務を細かく分けて専門性が高い人だけという形にすると、採用に現実味が増してきます。世の中の市場にいる人材の層と自社でやりたい事とをうまくかみ合わせながら経営を進めることを意識しています。
Widge Plusの利用背景と活用した印象
今回Widge Plusを活用して財務の方とご契約されました。改めてご利用いただいた背景について教えていただけますか。
次のファイナンスはSaaSに強みのあるベンチャーキャピタルから資金調達をしたいと思っています。その際、私たちが施しを受ける立場ということではなく、対等なパートナーとしてコミュニケ―ションをとっていきたいので、そういった交渉ができる方を社内に1人お迎えしたいと考えていました。また、直近のファイナンスもですが、SaaSは数十億の大きい規模の資金調達をシリーズCやDなどでするので、それを見据えた資本政策を見据えて、「今はどういったファイナンスをやるべきか」を考えたかったという想いもありました。
Widge Plusを使っていただいた決め手、一番良かった点などありましたか。
ワーカーの一覧を拝見した際に、「CFO経験者で大型のエクイティファイナンスを実行できそうな方が結構いるな」という印象でした。また皆さんアクティブだったことも良かったです。
そのような中、今回ご就業いただいたHさんにお願いしようと思った決め手は何でしたか。
プロフィールの資金調達額が印象的でした。「累計3桁億円(詳細はWidge Plus内で)の調達をしました」と書いてあったんですよ。これはかなりパワーワードだなと思っていまして、一回辺り30~40億円の調達の経験もありますし、私たちのようなシリーズA前後の3~5億円くらいの調達も経験があるのでお願いできるのではないかと。
あと、面談で実際にお話をして感じたのが、Hさんは「自分自身はこういった考えを持っていて、合わない人は合わないんです」と言っていたんです。本音を言うタイプだと、相手によっては確かに合わないかもしれませんが、逆に私はそこが良かったです。個性があるというか、そういった方が好きなんですよね。
面談時と実際にお仕事を開始されて以降とでのギャップはありましたか。
特にギャップはなく、本当に思った通り接していただいています。
直近のエクイティファイナンスがうまくいく為のファイナンスのストーリーや交渉まわりを相談したかったのですが、それに向けて動いていただいています。あと、期待を超えたという意味だと、ファイナンスの前に登記簿謄本をきちんと読んでいただいて、現時点で次のファイナンスで懸念になるような事項を潰していただいたり、過去の投資契約のチェックをしていただけるなど、そういったリーガルの部分も見ていただいたりしています。元々オーダーはしていなかったものの、そこまで見ていただけると非常にありがたいです。
相当心強いですね。
彼はエクイティだけではなくデットにも強いので、融資に関する知識も非常に豊富なんですよね。彼がいれば恐らく会社は潰れない、というような安心感があって、エンジニアなど他のメンバーからも「会社にとってだいぶキャッシュの安心感がありますよね」との声もあがっています。
非常にご活躍されている印象ですね。ちなみにコミットの時間数など、どのような関わり方をされているのでしょうか。
時間は特に決めておらず、Slackなどでコミュニケーションを取りつつ、ディスカッションしきれない部分はZoomなどで実際に対話してという進め方をしています。直近だとファイナンスに向けて事業計画をたてる上でのストーリーラインにどういう要素を盛り込んでいくかの相談にのっていただいて、一緒に作っています。
藤島さんが主体的に動きつつ、コミュニケーションツールも使いながらディスカッションを重ねていらっしゃる感じなのですね。
今のシリーズAのファイナンスだと、どちらかといえば外部のファイナンス担当者が頑張るよりも経営者が頑張ったほうがいいフェーズだという認識を私は持っています。彼の考えとしても、「あくまでも自分はファイナンスを支援している側だ」という意識を意図的に持っているようです。その点は私も賛成なので、私がやっていく上でどういう風に進めていけばいいかをご支援いただいている状況ですね。
実際に投資家とのミーティングにHさんも同席されているのでしょうか。
まだ新規の投資家はまわっていないので、基本は既存投資家とのミーティングに出てもらっています。
差し支えない範囲で構わないのですが、次のファイナンスはいつ頃を予定されているのでしょうか。
2022年の終わり頃までには次のファイナンスはしたいなと思っています。
藤島さんとしてはHさんとのお付き合いはいつ頃までとお考えですか。
一旦次のファイナンスまではお付き合いしたいなと思っています。ただ、次回資金調達したらしたでさらに次のファイナンスへと連続で続くものなので、もしかしたら結構長くお付き合いしていくのではとも思っています。
Widge Plusの使用感についても教えていただけないでしょうか。改善点などもあれば是非率直に伺えたら嬉しいです。
私が(ワーカーのプロフィールで)見ていたのは資金調達まわりなので、エクイティファイナンスの実績と、写真がある方は顔つき、あとその方の考え方も知りたいと思ったので、外部メディアの記事リンクがあれば読んでいました。私としては価値観や考えが合うことは結構重要だと思っているので、その考え方が知れるものがあったのは良かったです。
ワーカーの考え方や価値観に関してもプロフィール上で少しでもわかったほうが、企業の方にとってはスカウトしやすいかもしれませんね。
実際、そのあたりを書かれている方から優先的にスカウトしました。あと、改善点というか、企業側で見る項目が異なるので一概に言えませんし今回私は資金調達まわりの実績をポイントにしたので気にしませんでしたが、ワーカーが使用経験のあるツールという項目は一切使わなかったです。
ありがとうございます。他に思い当たることはございますか。
(ワーカーが)関わりたい企業のフェーズの記載をするのはありかもしれません。ファイナンスと一口にいっても、ベンチャーファイナンスならば、シードに近いのかレイターに近いのかによって動き方が変わりますし、上場後の話もあると思います。どのあたりが好みなのか、一目でわかると良い気がしました。実際検索する際には弊社のフェーズにマッチしそうな方というのも一つのポイントとして探しました。
是非参考にさせていただきます。UIの面で何かお気づきのことはありましたか。
特筆して何かということはありません。ただ他社も含めて感じるのは、UIがよければいいのかというとそうでもないと感じます。最近のサービスはUIがカッコいいものも多いですが、全然反応がなくて結果に結びつかないような媒体もあります。ユーザーのアクティブ率や返信率は、ユーザーがどういうモチベーションでそのサービスに登録しているかといったマーケティング活動が関係してくる数値です。しかし登録人数を目標として追うようになると、媒体によっては軽い気持ちで登録させて、その後企業側の苦労も増える可能性もあります。企業が増えれば増えるほどバランスが悪くなり、逆に、登録者が増えすぎてもバランスが悪くなるみたいなことがあると思うので、ずっとつり合わせながら成長していくのは難しいとは思いますね。
前職のHRTech企業でのご経験も踏まえた藤島さんならではの貴重なお話ですね。有難いです。
いえいえ。
コストについてもお伺いしたいです。採用が決定すると一人につき20万円をいただくような仕組みなのですが、率直にいかがでしたか。
私は安いと感じました。
それは登録層や今回ご契約されたHさんを見られてということでしょうか。
そうです。Widge側の立場ならもう少し高くしたほうが良いかもしれませんけどね(笑)。
ありがとうございます(笑)。そもそも世の中で「副業(複業)」はだいぶ盛り上がっている印象がありますが、コーポレート部門(管理部門)だと会社の数字・経営に関わるところなので、機密事項の取り扱いなどの関係もあってなかなか浸透していないと感じています。そこでWidgeとしては、「コーポレート職こそ副業を」という啓蒙をやっていきたいという想いからWidge Plusのサービスを立ち上げたので、ユーザー企業のコストはなるべく抑えさせていただこうと思っています。御社のように有効な活用をしている企業さんもあるということをしっかりと伝えていきたいと改めて思いました。
そこは機会があれば協力したいと思っています。
お気持ち大変有難いです。改めまして、本日はお時間いただき誠にありがとうございました。